ハンディのある人との『筆談コミュニケーション』

自閉症、ダウン症、重度心身障害の人たちの豊かな内面と出会えます

2022年末 第42回筆談援助者勉強会in大阪 当日のやりとり④/4

【午後③】

(話題が広がりそうなので、MiTさんの質問状に戻るよう、提案をする)

七野:「ユーザーさんみんなが、地域の小学校5年生の時 どうでしたか?」

 

KiN:ボクが5年生の頃はいつも見守ってくれていた。(支援学級の)先生が助けてくれて、ボクがクラスの一員として居させてくれました。

 

七野:「お母さんからは どんな感じにみえた?」

 

KiNm:「N先生 5年生までは見てくれていたんです、6年生で変わってしまって。KiNと関わっていくうちに、もっとこういう子どもたちと関わりたい、支援学校の先生になりたいと思うようになり、支援学校の先生に代わられたので。 その先生がいる間は もう すごくうまくクラスに どうやったら KiNがなじめるかというのを考えてやってくれていたので よかったです」

 

NaY:学校のころは、(支援学級の先生に)いつも守られていました。

 

NaYm:(3年から6年まで 同じ先生だったんです)

TaM:「ありがとう ありがとうのことばを言おう」(みんなのやりとりで思わず心の声が音声ででた)小学校はクラスに戻ったら TaMは、みんながシーンとしていたら、声が出て みんながほほえむ。ちょっと、おちゃめなやくわりでした。

みんなの中にいることで、できないことのつらさも、言いたいことも言えない、そんなボクでしたが、たいくつな時は あたまの中は、好きなことばでうめていました。

 

TaMm:「いつも じっと出来るように いろいろ好きなものを持たせたりして みんなの中にいながら この子の存在を認めていってもらうみたいな感じだったかなと。 一緒に、その場でみんなとかけ離れたことはありましたけど、その中で 居させてもらえるっていうのだけで良いのかなという感じだった。できることは お友達と一緒にさせてもらった。

語彙力とか言葉のイメージ力とかは そこで頭の中にいっぱい、いろんな言葉で埋め尽くしてきて 今いろんな言葉で溢れてるのかなと思う。」

 

KiR:私の5年生の思い出は、1泊(宿泊学習)旅行です。どんなに お母さんが心配してたかと思っているけど KiRは楽しみでした。KiRの体は なかなかむずかしい(体調調整の特徴)ので、先生にわかってもらえるように お母さんは、いっぱいしゃべりました。

今頃ですけど、感謝しています。1泊にみんなで行けて、本当に良かった。KiRは いつも色々(体調管理)ややこしいけど、元気でいれるのは、ママの力です。

 

KiRm:「事前に(学校や宿泊する所)行って、おフロの入り方、魚の食べ方など、あいさつまわりをした。」

 

MiTm:「この子は コロナで林間学校は宿泊無しの日帰りだったから 安心している部分と 5年生で楽しい思い出を作ってあげられなかったのが 気の毒でも有り、複雑な思いをしていた。」

 

MiT:日帰り 安心感があった。

 

NaY:知っているよ、お母さんは安心して見送ってくれた。

コロラド(NaYさんの地域では、寄付のあった10年間以上、ハンディを持つ小学校高学年児童のコロラド旅行で乗馬やハイキング体験ができた)も行っていたので。

 

NaYm:「いい先生がついててくれてるという安心感があった。」

 

KiR:MiTくん コロナで 色々 遠足や旅行できなくて残念だったね。でもね、これからだって まだまだ仲間を作るチャンスがあるよ。健康が一番です。

 

MiTm:「MiTが投げかけた言葉に みんながこんなにいっぱい返してくれてありがたい。」

 

七野:「MiT君の発言からいろんな話が出来て。(みんなの発言が)それぞれの経験がつまっていて。30代、20代 それぞれの時代の想いが詰まってるね。」

 

この後、一人ずつ横になり身体を伸ばしたり縮めたり足や腕を自由に動かすのを、参加者が寄り添ってリラックスタイムとして、ユーザーさんのサポートをねぎらった。以上

 

至る所に、優しさの会話があり、わかってもらえない悔しさもあり、更に、親や支援者への感謝を率直に語られた時間となった。

お読みいただき、感謝します。