ハンディのある人との『筆談コミュニケーション』

自閉症、ダウン症、重度心身障害の人たちの豊かな内面と出会えます

一人ひとり違う事は、当然なのに、、、!

 

 

 月1回筆談・指談のコミニュケーションツールを使いながら、最近の関心事や生活の様子、更に心のケアのセッションをしている、高校生とその親御さん、支援者/七野の会話です。

彼Yさんは、支援学校高等部在籍、音声言語のコミニュケーションが困難な自閉症の青年です。

 

最近読んだ、X(Twitter)のHさんの文章で、『僕の場合は、身体の横揺れの時と縦揺れの時は、それぞれの気持ちがある』と書かれてあったのです。母は、Yさんに「どうなの?」と質問しました。

指談で即、『Hさんとはちがう!』と返答。

 

「そうだよねぇ。Hさんも僕の場合はって、言ってるもんね。なのに、自閉症児を持つ多くの親は、みんなそうなんや!!って思うんだよね」

こんな話しをしていた時、Yさんは、何か伝えたいと手を鉛筆を持とうとする形にして、七野の方に向けました。

『』はYさんの筆談、書かれたそのままで漢字かな交じり文です。「」は、母または七野のセリフ、()は、その時の状況です。

 

Y『ろんより、しょうこといわれます』

母・七「そうねぇ❣」

Y『しょうことして、Yがいます。』『HさんとYは 自閉スペクトラム症といわれる、しょうがいをもった成人と青年です』『年令はちがうけど、同じと思われているのは、ちょっとYとしてはいいたくなることがあります』

『ぼくには、よくうごくのう(脳)があります。ただし うごきすぎることが おおいです』

母「そうやね、まさしく」

 

Y『Hさんはそれをコントロールして ゆっくりというかふつうのひとのペースにもっていけます。』

『Yはときどきくるハイペースとローペースを、しょうずにはスイッチできません』

『それだけでも 自閉スペクトラム症というひとどうしでも ちがうんです』

母「きょうは、えらい漢字が多いねぇ」

 

Y『努力もあるでしょうけど それだけでは かちとれないことです。』

 

(一息入れて、さらに)

Y『のう(脳)はもっとけんきゅうされるべきです。しっかり かがくしゃが けんきゅうすべきです』

 

 小学生の高学年に相談に来られた頃から、Yさんは宇宙や科学実験(ロウソクの科学)に興味を持っています。彼にとって、代弁してくれるHさんの存在は頼もしい反面、自分独自の感覚や考えを改めて考える機会になっていると思います。