ハンディのある人との『筆談コミュニケーション』

自閉症、ダウン症、重度心身障害の人たちの豊かな内面と出会えます

2022年末 第42回筆談援助者勉強会in大阪 当日のやりとり①/4

 勉強会の続きをお楽しみにと、お伝えして、半年が経ちました。お待たせしました!

勉強会の情報と続き3部構成でお伝えします。

【勉強会情報】

筆談援助の会では、2006年から全国で始まった2日間「筆談」集中研修会から、「もっと身近にもっと広がって」を目的に、2011年2月から年4回を目標に一日間の勉強会を大阪でスタートしました。当初から、午前中は参加者の座学とロールプレイ、午後には筆談ユーザーさんに協力してもらって、筆談体験と身体の言葉を聞く(ゆっくり体操やゆらしまたは天心)経験をしてきました。会を重ねていく内に、ユーザーさんの本日の勉強会の感想や気づきに加えて、ご自身の普段のコミュニケーション状況や相談事が話されるようになりました。

今回、小学高学年(支援級在籍)のユーザーさんから、先輩ユーザーさんに向けて、事前に「質問状!」がきました。

そこで主宰者七野は、仕事でゆうゆう・ことばの教室の療育で筆談している小学生から30代の方々に、意見や気づいたことを聞いて、まとめました。そして、支えや後押しになるような一言も書いてもらいました。

勉強会当日には、ご本人にそのまとめたものをお渡しし、更に参加者・ユーザーさん・付添の親御さんと、話し合い深めました。

 

再度質問状を載せます。

MiT(前回はTU)君(小5)からの手紙

『七野先生 こんにちは

ぼくは人生について かんがえています。この先どんなふうに生きたいのか。ぼくの体とたましいは こんなにもバラバラで のんびり生きると たましいがたいくつするし、たましいがたのしいことは 体がいうことを聞きません。この先はテクノロジーが ぼくの体をたすけてくれるかな。

ぼくらみたいな 知的におとっていると思われている人にかんするけんきゅうは 科学的に証明しにくいから あとまわしだよね。 

  このまま たましいにつらい想いをさせるのは 体がかなしむよ。

こんなふうに思って居生きてるのは MiT(TU)だけじゃないよね。

 たくさんいけんをききたい。そうすれば たましいがなっとくできるかな。

 大人になってるみなさん おしえてください。体とたましいをバランスとれなくてつらいとき どうしていますか。 MiT(TU)。 おわり。』

2022年12月 第42回筆談援助者勉強会in大阪

司会・講師:七野友子  オブザーバー:Y(敬称略)

参加者:Ka(支援員)・NaYm(支援員・親)・KiRm (親)・MiTm(親)(全員複数回参加)

午前中からのユーザー:NaY・KiR・MiT

午後からのユーザー:TaM(付き添い母TaMm)・KiN(付き添い母KiNm)

筆談援助の文章は、斜線になっています。筆談や指談が平仮名の場合も読みやすさから、漢字にしている場合があります。「」は、音声で話した内容です。( )内は、補足です。

3部にして、載せます。

ほぼ逐語録(手書き文章をパソコンが得意なKiNさんが入力)なので、話題が飛んだり途切れたりもします。ご理解いただき、お読みくださいませ。