ハンディのある人との『筆談コミュニケーション』

自閉症、ダウン症、重度心身障害の人たちの豊かな内面と出会えます

202x年 自分史について(筆談援助者 七野)

 小学生高学年頃から、筆談をし始めたK君。10年以上書いて会話する中で、キラッと輝く感性を感じさせる「ことば」が飛び出します。ホロッとしてしまう優しい配慮ある「やりとり」、大阪人ならではのハハッと笑えるオチのある「はなし」もありました。

 この度、高校生になるにあたり、そんなやりとりを自分史というかたちで残したいと、七野は考えるようになりました。

そこで、K君にお誘いをした時の、やりとりです。

 

 

いまは こうこうせいとして がんばるまいにちがあるし とうさんと どらいぶ(ドライブ)なんてかっこいいこと はじめてるけど(最近は父と2人だけででかける) すぐあつくなってしんどいし すぐかえりたくなるのは おとうさんにもうしわけないけど 「Kはあつがりだからな」ってわかってくれてる。 「またすずしくなったらおでかけするの」っていってね(母から父へ伝えてもらう)

(自分史を書くことについて)もう じぶんとしては おわったことをおもいだすと いろんなきもちがでてくるので どうしようかとおもってる。

ママが いろいろあつめてくれるのは してもいいけど ぼくは ちょっとだけさんかすることになっても いいですか(?)

やっぱりじぶんのことだから ママにだけおねがいするのは もうしわけない。 パパはママをうまくてつだってあげられないので ぼくができることはやります

でも これからこうこうをでてからの しょくぎょうれんしゅうもはいるので ママやしちのせんせいには そのれんしゅうのてつだいもしてほしいです(これからはいろいろ忙しいんだね)

ほんとだね。ぼくには 「みらいがあるんだ」ってせんせいたちが いっていた。だから 「じぶんがなにをしたいのか かんがえていこうね」っていっていた。

ぼくのこうこうせいかつは コロナでやすみがあって どうしても なんだかよくわからないおやすみがあったけど すこしずつなれてきたとおもって る。